マストドンのタイムライン上の情報を外部に共有するには

今日のITmediaにこういうものが載っていました。

「SNS投稿から災害状況を把握するシステム、防災訓練に活用へ 慶応大などがガイドライン公開」
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1804/13/news095.html

こういう場合のSNSというのは当然TwitterやFacebookが想定されているわけですが、マストドンの場合、個別インスタンスに自治体がアプローチして情報収集するのは現実的じゃないと思いますし、実際に現状では情報解析のソースとしてマストドンは何も考慮されないと思います。

で、マストドンインスタンスの運営側には何かできることはないでしょうか?

コメント

  • 4月 2018 編集されました
    とりあえずマストドンにおける検索方法を挙げてみます。

    現状のトゥートの検索方法
    ・ハッシュタグ
    標準で使える唯一の検索方法です。当然ハッシュタグがないと検索に引っかかりません。
    ・外部サービス
    マストドン検索ポータルやGoogle検索など。恐らくマストドンは検索機能をGoogleに頼る形に設計されていますが、インデックスに時間がかかるためSNSの即時性を活かせません。

    今後検討されること
    ・ElasticSearch(全文検索)
    マストドン2.3.2より対応。マシンパワーが必要なのでデフォルトではオフ。現状自分のトゥートのみ検索可能なので情報収集には適しませんが、今後インスタンス全体で可能になれば状況は変わってくるかもしれません。
    検索サイトのtootsearchでも採用されています。

    マストドンのAdminやクライアント設計者にできること
    ・非常時にはハッシュタグを付けるように案内する。
    原始的な方法です。他にもワンクリックでタグをつけてトゥートできるボタンをつけるなどいろいろ考えられます。
    しかし、非常時にインスタンスのUIをすぐいじれるとは限らないのであまり現実的ではありません。

    情報を得ること
    AIが情報の整理を行うとすれば、緊急時のSNSの使命はなるべく多くの情報を一度に提供する、ということになります。
    連合タイムラインを見れば接続しているインスタンスの全てのトゥートを得ることができるので、その点ではマストドンの方が優秀と言えるかもしれません。
  • 連合タイムラインにせよハッシュタグにせよ、フォロー関係のあるアカウントのものしか取得できないことが問題になってくるように思います。

    例えば、@the_boss氏は、自身のインスタンスでローカル TL をタグ TL に置き換える試みを行っていますが、『連合に流れない (=インスタンスの誰もフォローしていない) ユーザがタグを付けて発言しても、表示されないという欠点』があると述べています。そのため、この機能を実装しているabyss.funでは、他のインスタンスで特定の話題を投稿したアカウントをフォローするbotを運用してカバーしているようです。また、別の文脈ですがMastodon日本語メタフォーラムでも『ハッシュタグだけでもより多くの連合と共有し合う』などの案が示されており、このあたりはmastodon本体の実装に期待したい感があります。

    この件に関して管理者やクライアント製作者にできる解決法としては、特定のハッシュタグの付いた投稿を各インスタンス側で観測し、特定のインスタンスに転送する(BTであるなりURIを再投稿するなり)というものが考えられました。

    個人的に、非常時には情報が集約されていることに意味があると考えていますが、これは分散SNSの思想とは相容れないものなのではないかとも感じてしまいます。

  • mastodonの最近のバージョンでは、ハッシュタグごとにRSSフィードを提供していますので、それを監視してBTするようなシステムが構築可能ではないかと思いました。インスタンスごとに監視する必要があるのでそれなりにめんどくさそうですが。詳しく見ていませんが、IFTTTなどのサービスを用いることもできるかもしれません。
  • 連合に流れてきたアイデアに「災害地域のアカウントのトゥートを優先的に連合TLに流せないか?」というアイデアがあったのですが、関連する地域インスタンスが特定できれば、各インスタンスの臨時フォローbotがそれぞれその特定地域インスタンスのアクティブユーザをフォローしていって連合TLに流す、というのはできると思います。

    botなら外部サービスでできますし、「災害地域インスタンス」のリストを共通で持てれば、仕組み上は簡単だと思います。

  • 外部インスタンスのハッシュタグTLを監視してフォローするbotであれば以前僕が作ったものを利用していただくといいかもしれないです。

    wd-shiroma/mastodon-alliance-bot: Mastodon federation bot

    以前ざぼてく用に作ったものですが、どこかのインスタンスで災害地域ハッシュタグで使ってもらっているはずです。

  • 現在のmasterにfederation relay機能がmergeされましたので、特定のインスタンスの投稿を取得するのは簡単になったと思われます。負荷等を把握できていませんのでどの程度使えるか分かりませんが、非常時にリソースを割けるのであれば、たいへん有用だと思います。 https://github.com/tootsuite/mastodon/pull/7998
  • 連合リレーについては2.5で正式リリースされましたので、可能性を追求していきたいですね。

    自分ではまだ使っていないので聞いた情報ですが

    「リレーに参加したインスタンスのすべての公開トゥートが、参加しているインスタンスの連合TLに流れてくる」

    という仕様だそうなので、ちょっとこのままだと使い勝手は悪いのかなと思いますが、のえるさんが開発中の「ハッシュタグリレー」であれば何か使えるかもしれません。こちらはまだ開発中とのことで仕様も確定ではないと思いますが、「特定のハッシュタグのついたトゥートのみをリレーする」ということのようですので、被災地支援リレーサーバを立てて、各インスタンスのタグつきトゥートのみリレーするようにすれば、実用性は上がるように思います。

    これはダミーのインスタンスをいくつか立ち上げて試してみたいところです。

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